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生命維持に欠かせない「塩」の活用法5選

意外な使い道
生命維持に欠かせない「塩」の活用法5選

世界最古の調味料「塩」を薬として使う昔の知恵

遙昔から私達人間の生命維持に欠かすことのできない「塩」は、日本では縄文時代から作られるようになったと言われています。

元々海洋生命体だった私たちは、類人猿となり、陸に上がるようになって、「塩」を必要とする身体になっていきました。

そのため、日本に限らず、世界最古の調味料として、海水から作った「塩」が登場するようになったのです。

そんな塩ですが、「防腐作用」「抗菌作用」「タンパク質の凝固作用」などの効果があり、現代でもちょっとした体調不良の知恵グスリとして使われています。

私たちの体に必要不可欠な塩の、有効活用法5選をお伝えします。

歯茎の引き締めから歯の痛み・口臭対策に「塩」!!

塩を体内に入れる場所といえば「口」ですよね。

成人男性の体には、おおよそ0.3~0.4%の塩分が含まれていて、その塩分が「新陳代謝」を促したり「筋肉の興奮」を鎮めたりという役割を果たしているのですが、そのような塩を真っ先に入れる「口」というのは、塩の恩恵をとても受けやすい場所なのです。

【歯槽膿漏予防に】

歯磨き粉

塩にはタンパク質を固める作用があり、歯槽膿漏などの歯茎が「ゆるく」なってしまうことによる病気に対して、とても高い有効性があるとされています。

しかも、殺菌作用もあるため、歯槽膿漏予防に最適なのです。

よく売られている歯槽膿漏向けの歯磨き粉には塩が含まれていますが、わざわざ買うこともありません。

いつも使っている歯磨き粉を歯ブラシの上に出したら、そこにほんの少し。
小指の先につけた程度の塩を乗せて歯を磨くだけでOK!

ちなみに、口内炎に塗っても治りが早くなる塩ですが、直接塗ると染みて痛いので、このように塩入の歯磨き粉を使うだけでもいいかもしれませんね。

【歯痛の一時的な緩和に】

虫歯

歯が痛くなった場合、一番いいのはもちろん歯医者に行って診てもらうことなのですが、夜だったり、連休中だったりするとすぐに病院に行けずに痛みを我慢するしかなくなってしまいますよね。

虫歯というのは、細菌によって生み出された酸が歯を溶かしてしまうことなので、実は酸性状態をアルカリ性にすることで歯の痛みをある程度鎮めることができます。

日本各地に伝わる、口内をアルカリ性にして歯痛を押さえる方法は「焼き昆布塩」による手法。

昆布を黒くなるまで焼いて、すり鉢で同僚の塩と混ぜ合わせてできた「焼き昆布塩」を虫歯になって痛みが生じている部分に詰めると、痛みが静まるのです。

ですが、もちろん虫歯は「焼き昆布塩」で治るわけではないので、急場をしのいだらできる限り早く、治療を受けるようにしましょう。

【口臭予防に】

デンタルケア

日本最古のデンタルケア用品は、実は「塩」!!

諸説ありますが、日本人の歯を磨くという習慣は仏教と共に伝わってきたもので、その当時使われていたものは「塩」だったのです。

当時は先が箒のようになった木の枝などに塩をつけて、それで歯を磨いていたのですが、現代ではさすがに歯磨き粉の代わりに100%お塩で歯を磨いては塩分過多になってしまい、おすすめできません。

ですが、塩の持つ殺菌効果、そして唾液分泌促進効果による口臭予防に塩はかなりの効果を発揮するので、「塩の洗口液」はオススメ。

小さじ1杯の塩を、ぬるま湯100mlで溶かして、歯磨き後の洗口液として口をすすいでみましょう。

翌朝の口臭、口腔内のネバネバ感がかなり変わります。

因みに、この塩の洗口液に小さじ1杯ほどの「薬用重曹」を一緒に入れて使っても、さらに効果があがります。

口から鼻へも塩が効く

鼻うがい

喉の痛みを和らげるのに「緑茶」でうがいをするのはおすすめなのですが、同じ理由で喉とつながっている鼻も緑茶でうがい(鼻うがい)がおすすめ。

ですが、緑茶そのままで鼻うがいをすると、あの水を鼻で吸ってしまったときの「ツーン」とした痛みに襲われてしまいます。

これは、体液と水との塩分濃度の差が離れているため、浸透圧の関係でどうしても痛くなってしまうのですが、それを防ぐのが「塩」。

血管引き締め効果も塩にはあるので、緑茶に塩を入れた「塩茶」で鼻うがいは、緑茶だけの物よりはるかに痛みを伴わず、はるかに効果的に鼻づまりをケアしてくれます。

塩茶の塩とお茶の割合は……。

200mlの緑茶に小さじ1/3程度の塩を入れて混ぜるだけ。

さらに、塩茶は人肌程度に温めると、より一層楽に鼻うがいをすることができるでしょう。

肩こりにも塩が効く

入浴

日本人は気候の変動もあって、肩の凝りやすい民族とされています。

もちろん肩こりはOA作業が増えた今に限らず、昔からあり、先人たちはそんな肩こりにも「塩」を使うことを見つけていました。

おすすめなのは「粗塩湯」。

湯船に一掴みほどの粗塩を入れて入浴するだけなのですが、塩が肌のタンパク質と結びつき、体が幕のように覆われるため、体温が逃げず、お風呂から上がった後もずっとぽかぽかと身体が温めるのです。

そのため、血行不良による肩こりも改善され、すっきりするのでおすすめです。

夏でもシャワーで済まさず、しっかりと粗塩湯に浸かってみましょう!