メニュー

ジャガイモをあま~くする昔ながらの知恵

健康の知恵袋
ジャガイモをあま~くする昔ながらの知恵

ジャガイモの糖度を簡単に2倍にする裏技があった!!

米や麦に並ぶ、人類の栄養を支えてきた炭水化物、ジャガイモ。

青くなった皮や芽にはソラニン・チャコニンという毒が含まれており、また、加熱せずに食べてしまうと美味しくないのはもちろん、お腹を壊してしまうという難点もありますが、フライドポテトや肉じゃが、ジャガバターや芋餅など、大人から子どもまでジャガイモの美味しい料理は愛されています。

そんなジャガイモ、かなりの栄養価を持つ食物なので、その味は甘く、ねっとりとした食感が好きという方が多いかと思います。

ですが、ジャガイモを保存するさいに、ほんの少し気をつけるだけでさらにその甘さや、ねっとり感を倍増させることができるのです。

今回は、昔の人の知恵から、ジャガイモを手間なくあま~くさせる裏技を学んでみましょう!!

ジャガイモの栄養価

ジャガイモに含まれる主な栄養は「デンプン」。

栄養価が高く、腹持ちが良く、また食物繊維も豊富にあるため、腸内環境改善にも役立ち、大昔から人類の食を支えてきました。

このデンプンのお陰で、ジャガイモに含まれるビタミンCが守られ、通常熱に弱く摂取が難しいビタミンCでも、とても吸収率が良くなるのです。

因みに、意外に思われるかもしれませんが、ジャガイモに含まれるビタミンCの量はミカンと同じくらいの量があります!!

ジャガイモとミカン

特に皮付近に多くビタミンCが含まれており、他にもジャガイモ全体の栄養の約20%が皮付近に集まっているため、ジャガイモを食べるときは皮ごとまるっと食べるのが一番おすすめです。

ジャガイモはなぜ甘い?

ジャガイモを食べると、ほくほく、ねっとりと、どちらの食感であっても甘さを感じると思います。

甘い穀物と言えばトウモロコシですが、ジャガイモはその次に甘さのある穀物と言えるでしょう。

この甘み、ジャガイモの含まれるデンプンが生み出す甘さです。

ジャガイモは甘みがあるお陰で、満腹感を感じやすく、ご飯やパンよりも早くお腹が膨れたような感覚になるため、実は炭水化物を控えたいときや、ダイエットをしたいときなんかにはおすすめなのです。

さらに、人間の脳は甘みを感じれば感じるほど、よりいっそう満足感を覚えることができるため、ジャガイモの甘さを増す方法があるならば、ぜひやってみた方がよいというのは、こういった理由なのです。

因みに、甘みが増す=糖が増える=よりねっとりとした食感になる、ということがジャガイモの中で起こるため、甘いジャガイモほど煮込み料理などに使うと、よりいっそう美味しくなります。

にくじゃが

ジャガイモの糖度をさらにアップさせる方法

ジャガイモの糖度をアップさせるヒントは「北国」にありました。

雪の多い北国では、ジャガイモを保存するときに雪の下に埋める「雪室貯蔵」という、昔から行われている習慣がありました。

雪の中は当然寒いのですが、乾いた風の吹き続ける北国では、逆に外気よりも温かく常に0度という「凍結はしないが、ジャガイモが生長するほど暑くもない」という絶妙な温度を保ち続けてくれます。

また、ジャガイモは乾燥をとても嫌うので、雪の中での保存が最も適しているのです。

そうして雪の中で保存させたジャガイモは、春近くなり掘り返すと、収穫した当初に比べ、なんと糖度が16倍も増えているということがわかったのです。

なぜ、寒いところでジャガイモが甘くなるのかというと、水分を含むジャガイモは、寒くなると自分自身が凍ってしまわないよう、内部のデンプンを分解し糖に変え、身を守る変化を行います。

これは、科学的にも立証され「低温糖化」と呼ばれる現象であるとされており、今ではわざと雪室貯蔵を行い、春先になると掘り返して甘みの増したジャガイモなどを売る農家も増えてきました。

雪室貯蔵

※キャベツの雪室貯蔵などはTVでも話題になりましたね※

ジャガイモの雪室貯蔵を家庭でも!!

雪国でなくとも甘いジャガイモは手に入れたいところ。

もちろん、雪がなくても低温糖化はできるんです!!

まず、ジャガイモには適度な湿度が必須。
そのまま冷蔵庫などに入れると水分が抜けて、しわしわになってしまうため、ジャガイモはキッチンペーパーや新聞紙などで1つずつ包み、その上から塗れタオルで覆い、最後にビニール袋に入れましょう。

ちょっと、この保湿の部分だけは手間がかかりますが、後は簡単。

冷蔵庫の「チルド室」に入れて2週間保存すると、たったそれだけで糖度が2倍になるんです!!

このチルド室の温度と、雪の下の温度はほぼ同じ。

こうすることによって、乾燥を防ぎ、雪室貯蔵と同じ効果を得ることができるのです!

甘みが増してよりいっそう美味しくなったジャガイモ、ぜひ、皮ごとまるっと食べてみてください。

チルド