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ほうれん草からビタミンを残さず食べる昔ながらの知恵

健康の知恵袋
ほうれん草からビタミンを残さず食べる昔ながらの知恵

ほうれん草のベストな調理法で栄養素も味もアップ!!

どんな調理にも合うほうれん草。
栄養価も高く、葉物野菜の中では王さまとも呼ばれています。

そんなほうれん草ですが、切り方やタイミング、調理法によって栄養がすぐに流出してしまう繊細な食べ物だったのです。

ビタミンも鉄分もたっぷりなほうれん草をしっかりと食べることのできる、ベストな調理法を覚えてみましょう。

ほうれん草の栄養素

ほうれん草にはビタミンCやβカロテン、鉄分が含まれています。
特に鉄分はほうれん草の代表的な栄養素。
なんと、ほうれん草に含まれる鉄分は牛のレバーと同じくらいの量があるのです。

ビタミンCに鉄分と、女性に嬉しい成分が含まれているほうれん草ですが、アクがあるために下ゆでが必要。
その際に栄養の大半が出て行ってしまうのですが、ポイントを抑えておくだけで、ほうれん草の栄養素の90%を摂ることができます。

スムージー

ほうれん草の保存方法

ほうれん草はデリケートで、葉先に栄養素のほとんどが含まれているのですが、痛みやすいのも葉先から。
特に、冷蔵庫などの乾燥しやすい空間では、水分が抜けやすくしなびてしまいます。

だからと言って常温で保存すると、ビタミンCが1日で60%も減ってしまいますので、翌日へ持ち越すのは大損!
もちろん、冷蔵保存でも9日間で70%のビタミンCが失われてしまいます。

できる限りその日の内に食べましょう。。

もし、食べきれない場合は、下茹でして一束ずつラップで包んで冷凍すれば、1ヶ月は鮮度をキープできるので、ちょっと面倒でもこの方法で冷凍保存しましょう。

保存

調理のポイント

ほうれん草に含まれるビタミンCはとても流出しやすく、切ってしまうと切り口からどんどん流れ出てしまうほど。

さらには、ほうれん草は茹でると4割ものビタミンがなくなってしまいますので、ほうれん草を切るのは「茹でた後」が鉄則。
もちろん、茹でる際には短時間で「さっと」茹でると、さらにビタミンの流出が少なく住むでしょう。

ちなみに、ほうれん草を加熱する際には、お鍋でお湯を沸かして茹でるよりも、レンジで加熱した方が栄養の消失が少なくてすみます。
レンジに「野菜加熱機能」がある場合は、上手に利用しましょう。

レンジ

ほうれん草のアク抜きのミソ

ほうれん草にはシュウ酸が含まれています。
このシュウ酸、ほうれん草独特のエグ味(ニガ味)の元。
つまりこれがアクなんですね。

このシュウ酸。
味が苦くなる原因になる他、食べ過ぎると体内でカルシウムや鉄分と結合して、カルシウム不足を招いたり、尿結石や腎結石の「結石」を作る原因となるもので、できる限りは取り除きたいもの。

そのためにも下茹でという、加熱処理が必要なのですが、加熱すると他の栄養素がバンバン出て行ってしまいますので、「切る前に下茹でする」というポイントの他、下茹でという行為自体にも注意が必要です。

【ベストな下茹で方法】

  1. たっぷりのお湯で30秒塩茹で。その後冷水であら熱を取る。
    この方法だとしっかりとアクが抜けて、美味しくなりますが、栄養素が抜けやすい方法でもあるので、切るのはくれぐれも下茹で後。
  2. サランラップで包み、レンジで1束20秒程加熱。冷水に晒しあら熱を取る。
    この方法は最も栄養素が抜けにくいのですが、エグ味が残ります。
    濃い味で味付けするときなどに利用すると良いでしょう。
  3. 少なめのお湯で軽く茹でて、流水で冷やします。
    アクが残りやすいので、カツオ節をかけて旨味を足すなどして、エグ味を消しましょう。

どれも一長一短な方法ですが、既に結石になっている場合や、毎日毎日ほうれん草を食べているという事でもない限りは、多少のアク残りは問題無いものですので、調理法によって下茹での方法を変えると良いでしょう。

ほうれん草の栄養に+α

ほうれん草に含まれるビタミンCは、ビタミンEと一緒に食べることで、更に吸収率が高まります。

昔の人はほうれん草を「ゴマ和え」で食べていましたが、ゴマには豊富にビタミンEが含まれているので、とても理に叶った食べ方だったのです。

胡麻和え

ほうれん草の種類

ほうれん草には実は、色々な種類があります。

【東洋種】
(角種・次郎丸・豊葉・赤根ほうれん草など)
よく見かけるほうれん草がこちら、甘みがありアクが少ないのが特徴。
あっさりとした和食に向いています。

【西洋種】
(ノーベル・ピロフレー・黒葉ミンスターランド等)
根元が少し赤く、東洋種のようにギザギザしていないのが特徴。
アクが強いため、バターソテーなどの調理に向いています。

【サラダほうれん草】
アクが少なく、甘みが強い、生でも食べられるほうれん草。
食感も柔らかく、茎も細いので、ほうれん草の栄養を余すことなく食べることが出来るでしょう。

【ちぢみほうれん草】
関東の冬の時期に出回るほうれん草で、葉が縮み、厚みがあるものの、甘いのが特徴。

サラダほうれん草

※生で食べたいサラダほうれん草※

まとめ

ほうれん草はこのように種類もたくさんあり、栄養価の優れた野菜ですので、下茹でのポイントを抑えつつ、色々な種類のほうれん草を食べてみると良いでしょう。