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昔ながらの知恵で「鮮度の良い魚を見分ける」方法

生活で便利な知恵
昔ながらの知恵で「鮮度の良い魚を見分ける」方法

「海に囲まれた日本」だからこそ魚を見分ける知恵がある

海に囲まれた島国である日本に住む私達日本人は、昔から魚を捕って食べて生活してきました。

今は、養豚・養鶏等、お肉を安定して食べられる環境にいるため、ヘタをすると魚を食べるようにお肉を食べることの方が多いかもしれませんが、一昔前は、お肉は高級品で、逆に安定して量を確保できる魚が食卓のメインでした。

そんなお魚をよく食べる民族だからこそ、「新鮮な魚を見分ける知恵」というものが昔から伝わってきました。

お婆ちゃんとお買い物に行く機会があった子どもの頃、教えてもらった昔ながらの知恵を今はネットで伝えてみたいと思います。

魚の鮮度は「目に出る」!!

魚の鮮度は、まず「目」に出ます。

全体的に透き通って、黒目がちのパッチリとした目の場合、新鮮な証拠となります。

逆に、水揚げされてから日にちが経てば経つほど、魚の目は濁ってきてしまいますので、黒目が白くなってしまったものは鮮度が落ちてしまったと思ってよいでしょう。
ただし!!
氷水で処理した場合、目が白く濁る事があります。
そのようなときは、魚の頭を水平に見て、目が盛り上がってるかどうかを確認してみましょう。
目が盛り上がっている方が、鮮度が良く、目と身体が水平、若しくは凹んでしまっている物の方が、鮮度が悪いとされています。

新鮮な目

これは新鮮なマグロの目。

鮮度の落ちた目

こうなってしまったら鮮度が落ちてしまっています。

また、たまに目が赤く充血してしまっている魚もいますが、その場合考えられることは2つ。
水揚げの際に目が傷ついてしまった。
もしくは、鮮度が良くない。

このように目が赤くてわかり難い時も、目の盛り上がりを確認してみるとよいでしょう。

お腹具合でもわかる魚の鮮度

生き物の腐敗はお腹から始まります。
もちろん、魚も同様です。

鮮度が良い魚ほどお腹に抵抗感があり、張りがあります。
もし、古い魚出会った場合、内臓から痛みが出てくるため、ブヨブヨとした緩い感じになっています。

かつお

お腹がパンっと張ったかつお。

一番わかりやすいのは、並べられた魚のお腹を触ってみることなのですが、魚の皮膚や筋肉は人間の手の温度でも火傷するほど、低温でないといけないものです。
そのため、死んだ魚とはいえ無遠慮に触ってしまっては、売り物に傷が付いてしまうのでNG。

ですので、お腹で魚の鮮度を見分ける場合は、パンっと張って、艶のある見た目の物を選ぶようにしましょう。
もし、お腹が凹んでいたり、皺が寄っているようでしたら鮮度が低いという可能性があります。

エラも重要な見分けのポイント

1本丸ごと売っている場合の見分け方になりますが、魚のエラも鮮度を見分ける重要なポイントとなります。

魚はエラで水分を取り込み水中での呼吸を可能としています。
そのため、エラには多くの雑菌が付いているのですが、そのため時間が経つと赤いエラも段々と茶色から黒へと変化していきます。

もし、トングなどで魚を袋に入れられるような売り方をしていた場合、そっとエラを見て、赤いものを選ぶようにしましょう。
もちろん、購入しない魚に傷が付かないように、丁寧に取り扱うようにしましょう。

カマス

わかり難いのですが、赤い丸で囲ったエラは赤くて鮮度がよい状態。

これは厳しい表面の変色

魚には鱗があるのですが、鮮度が悪くなってくるとその鱗が剥がれてしまったりします。
ですが、鰯などは非常に弱いため水揚げの段階でほとんど鱗が剥がれてしまうこともあり、鱗の有無だけで鮮度を見分けるのは難しいことも。

ですが、魚は鮮度が落ちてくると、白から黄色と表面の色合いが変わってきます。

ただし、目やエラよりも変化の現れにくい場所なので、もし黄色みがかかった色合いだったり、全体的に白っぽかったら、それはもうかなり鮮度が落ちている証拠。

また、魚は基本的に「ぬめり」がある生き物です。

表面が瑞々しく、ぬめりがあれば鮮度がよく、水気の感じられないパサパサとした表面の場合は古い可能性があります。
もちろん、お魚屋さんも塩水をかけたり氷水をかけたりして、表面が乾かないようにしていますので、乾きだけでは判断するのが難しいこともあります。

魚の見分け方のまとめ

  • 身体の表面が変色してしまっているものは、相当古い状態。
  • ヌメリがある方がより新鮮だが、お店も乾かないようにお水をかけていることもあるので、参考程度に。
  • 鱗もある方が良いが、鰯のように剥がれやすいもののあるので見分けにはあまり向かない。
  • エラが赤い方がより鮮度よし。
  • 一番の見分けは目。黒目がちで盛り上がっているものの方が、鮮度が良い。
  • お腹の張りがあるものの方がよい。ただし、購入しないかもしれない魚を無遠慮に触るのは迷惑なので止めましょう。

 

冷蔵庫もなかった時代。
食中毒になってしまっては、命取りになってしまいますので、こうした鮮度の良い魚を見分ける知恵は、日本人にとって大切なものでした。
健康にもよいお魚、ぜひ、鮮度の良い物を食べるようにしましょう!!